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さくらん

2007–09–23 (Sun) 00:00
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-- --  ★★★★★★

極彩色の模様に彩られた遊郭の
--赤 丹 朱、緋 紅--


金魚鉢の金魚の如く捕らわれし身の遊女たちの
陽に当たらぬ柔肌がその赤き世界の中で、
ほの白く艶めいている。


俗世的でありながら浮世離れした女人の囲われし世界は
男の欲望と女の情念、嘘と真の儚い色恋
それを手練手管で逆手に取る女の意地が渦巻いている。


遊郭といっても今までの映画のように湿り気がなく
どこかカラリとあっけらかんとしている。
蜷川実花の世界観の中では土屋アンナもアートであり、
椎名林檎の唄でそのアートを昇華させようとした。
物語ありきというよりアートありきで肉付けした感じ。


物語はどこかしら「SAYURI」的始まりであり
いかに作り手の美意識に酔えるかにかかっている。
この感性を楽しめる人の為の作品なのである。


ちなみに、私もその美意識は感じた方だと思う。
一つ一つの小物や美術に蜷川実花のこだわりと計算が感じられて、
極彩色の連続なのだけれど、意外と目が疲れることもなかった。
金魚鉢の風情と使い方が好き。
ただ、木村佳乃の顔の迫力がなんだか・・・怖かった。笑
リアリズムの宿の二人も出てたー。笑

300

2007–06–10 (Sun) 00:00
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    公式サイト 

★★★★★★★





テルモピュライの戦いを元に描かれたフランク・ミラーのグラフィック・ノベルの映画化。イランからのブーイングでも話題になった作品。

食事に行って、前菜もサラダもデザートも食べずに血のしたたるステーキだけ食べたって感じの作品。一種の芸術性を感じさせるセピアな色彩と、独特のスローモーションを駆使した映像。バッサバッサと人を斬る戦闘シーンはゲームの世界のようです。

戦闘シーンが多い中で、私がとても印象的だったのは、レオニダス王とゴルゴ王妃の絶対的な愛!
妻を尊重し、愛し抜き、パートナーとして信頼する王。妻への真実の愛を最後にまた感じるシーンがあってグッとさせられます。しかも、王は質実剛健、理性と知性を備えた男の中の男なのです。どことなくグラディエーターのオマージュじゃないかって思うくらい重なる雰囲気だったけど、王もマキスマスに近い(髪型もそっくりだし、キャラ的にはかぶってる?って思うほど)でも、マキスマスより剛健で、スパルタで育った男として人殺しを苦にしませんがね、カリスマ性は素晴らしかった。でも、賢い王妃が何故あんな浅はかな妥協を!?

別にマッチョな男が好きって訳ではないし、予告で観て叫ぶ声ばかりが印象に残ってるレオニダス王(笑) 確かによく叫ぶけれど、彼の魅力は本編を観てこそ感じられるものでした。優れたリーダーシップを取れる愛妻家のカリスマってどうも私のツボらしく・・だってマキスマスになんとなく似てるんだもん(笑)
予備知識なく観て驚いたのは、オペラ座の怪人でファントムを演じたジェラルド・バトラーがレオニダスだったということ。その面影もない変身振りはほんとビックリ!彼じゃなければこのカリスマ性は出なかっただろうし、この作品の質も半減したのではないかと思えるほど。

「なぜ女が政治に口を挟むのだ?」的なことを敵国ペルシャの使者に問われると、「女が戦士を産むからよ」と答える王妃。過酷な教育を礎に成り立つスパルタ国が、女性優位の国だったということを証明しています。そう、女性がいないと子孫も国も繁栄しないのですからね、現代でも大事にしていただかないと。

THE 有頂天ホテル

2006–03–09 (Thu) 00:00
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大晦日の夜のドタバタ群像喜劇

   ★★★★★★     

   公式サイト



この映画の凄いところは、ワンシーンワンカットでロングショット撮影をしているところ。フロアを見渡すようにパンするカメラアングルが、ホテルマンや宿泊客たちをワンカットで映していく。ロングショットだから、誰かがセリフを間違えれば、一からやり直しの緊迫感漲る撮影だったに違いない。こういうところに三谷幸喜の職人気質ともいえるようなこだわりを感じてしまう。

ホテルアバンティで繰り広げられるカウントダウンパーティまでの大晦日の群像劇が、ドタバタ喜劇で展開され、それが、ラストでは上手くハッピーにまとまっていく。この手の手法は、グレタ・ガルボ主演の往年の名作『グランドホテル』以来、グランドホテル形式と言われているらしい。

一番印象に残ったのは篠原涼子のコールガール。。ぼうふらのように沸いてる様子も可笑しいけど、金髪ボブにコケティッシュな猫みたいな演技が絶妙。YOUの歌もアンニュイで良い感じ。それ以外の役者さんは、持ち前の個性をそれぞれのパートで発揮してる印象かな。

クスっと笑える要素は散りばめられつつも演出的にはベタ。それを狙ったのかもしれないし、そこが三谷さんらしさなのかもしれないけれど、新しい笑いがなかったかなぁ。個人的には『時効警察』の三木聡さんの笑いの方がツボかも。でも、展開のスマートさ、伏線を張った小ネタの数々、キャストの豪華さ、老舗の風格は、堂々たる三谷ワールド全開でした。

白バラの祈り ゾフィー・ショル最期の日々 Sophie Scholl: Die letzten Tage

2006–02–07 (Tue) 00:00
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気高き魂の真実

★★★★★★★★




生まれ変わるならどんな人間になりたいですか?と聞かれたら、迷わず「これ以上ないほど美しい心の持ち主になりたい」と答えます。

ゾフィー・ショルは、私の憧れるそんな心の持ち主でした。

死を目の前にした人間ほど、真価が問われるものはないでしょう。あと3ヶ月の命ですよ。と言われても、とても受け入れられるものではありません。では、「今からあなたは死ぬ運命です」と言われたら受け入れられますか?きっと、頭が混乱し、納得ができず、不安に押しつぶされそうになるでしょう。でも、ゾフィーは毅然と受け入れたのです。

彼女はシューベルトを愛し、平和と自由を願う21歳の普通の女子大生でした。自分の恵まれた人生に甘んじることができず、ヒトラー独裁の悲劇を終わらせようと秘かに活動する「白バラ」というレジスタンスに参加していました。 でも、言論の自由さえ許されない悪政は、彼女を反逆罪で連行したのです。

ゾフィーの凄さはここからでした。
彼女は命果てようとも、信念に従いました。
信念を捨てて自分を偽り、生きる意味さえ見失ってしまうより
良心に貫かれた信念を精一杯生き抜くことで
人々によって自分の信念が生き続けると信じていました。
そんな彼女の姿に検査官さえ心動かされていったのです。
同志を告発して生き延びることを拒否した彼女に待っていたのは逮捕から、たった5日後に下された死刑判決でした。
しかも、死刑執行は当日に行われるという無慈悲なものだったのです。

movie_sophie04-thumbnail2.jpg「夢を見たの。私は白い赤ちゃんを抱いていたわ。
すると地震が起こって、私の足元が裂け、私は赤ちゃんを助けて穴の中へ落ちていったの。落ちながら私の心は満たされた気持ちで一杯だった。
赤ちゃんは信念で、私は信念を守って死ぬのよ」




死刑判決の朝にそう言った彼女の瞳は輝いていました。
その夢には、死を超越し開放された心の自由が感じられます。
彼女の蒔いた種によって、自由と平和の実を付けるのだと
彼女は確信したのでしょう。
最後の時を迎えるまで、彼女は毅然としていました。

彼女はまるでジャンヌ・ダルクのようです。
汚れなき魂に宿った崇高な信念を貫き殉教に散った乙女。
不安に必死で打ち勝とうとしたジャンヌよりも強く
ゾフィーは一筋の光る道を真っ直ぐに進んでいったのです。

私は、こんな女性が実在していたことに深く感動したのです。
彼女の玉響のような言葉の数々に、私の心は揺さぶられ
その気高さに涙がこぼれました。

人間は弱いから・・・そう言い訳していたことも、
世界で起こっている悲劇に鈍感になってしまった平和ボケしている自分も恥ずかしい・・・。
かつて純真だった頃の自分を取り戻したい・・・。
そう思わせてくれる素晴らしい作品でした。

ゾフィー・ショルはドイツで聖人として讃えられています。
彼女が蒔いた種はたくさんの実を付け、白バラのように
清らかな花を咲かせたのです。
テーマ→絶対見てほしい洋画 / ジャンル→映画

スタンドアップ  NORTH COUNTRY

2006–01–26 (Thu) 00:00
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力もない。自信もない。味方もいない。
それでも、立ち上がってみようと思った。

★★★★★★★☆ 評価


【Story】暴力夫に見切りをつけ、子供二人を連れて実家に戻ったジョージー・エイムズ。 未婚の母として子供を産み、今は離婚してシングルマザーとなった彼女への周囲の視線は冷たかった。世間体を気にする父の理解も得られず、彼女は自立して子供たちを育てる為に、収入の良い炭鉱の仕事を始めた。しかし、女がその世界に入ることへの男たちの風当たりは強かった。職場での女たちへの屈辱的で執拗なイジメやセクハラに、ジョージーは味方もないまま一人で立ち上がる・・・。


たった一人で企業訴訟を起こし、男女雇用均等法や、セクハラ防止法を全世界に広める足がかりを作った、ロイス・E・ジェンセンの実話の映画化。
これは女性にとっては特に興味深い内容だと思う。

ほんの15年前には、セクハラという言葉さえ一般的ではなく、まだまだ男女雇用均等法さえ確立されていなかった。私だったら、きっとあんな職場2日と持たず逃げ出していたと思う。でも、彼女たちのように守るべき者がいたらどうだろう・・・。
特別ではない、ただ普通の幸せが欲しいそれが彼女の願い。でも、それを得るのはなんて険しいことだったのだろうか。組織に渦巻く怯えや恐れはまるで壁のように立ち塞がっているようだった。
 

 弱者に向かう集団心理の怖さ

この作品では色んな角度からそれを考えさせられた。教育現場や職場でのイジメ問題は現代とも重なってしまう。

保守的な田舎にありがちな集団心理。シングルマザーだから男好きで素行が悪いという偏見やレッテルで、家族にまで及ぶ風当たりや、あらぬ噂を振りまく人々。何か異質なものを排除しようとする心理が、その常識人たちを無意識とも故意とも取れる法に触れない一種の犯罪に駆り立ててしまう。

男女平等の名の下に女性を受け入れることになった炭鉱でも、職場を奪われるのではないか・・・という男達の集団心理が、犯罪とも言うべきレベルの嫌がらせを生み出している。人間としての尊厳さえ失われている状態がまかり通り、それが実話に基づくとは・・もう言葉を失ってしまった。
img20060113_2.jpg
 
誰も味方がいないままジョージーは立ち上がる。裁判と言うものには、必要性の無い残酷さが感じられる。訴訟人の過去を必要以上に暴きたて、更にはかさぶたを剥がして塩を塗りこむようなことさえする。証拠がなければ捏造さえ真実になりかねない。

出生の秘密を知った息子を、何よりも案じるジョージーの気持ちは同じ母親として辛かった。
「あなたは私だけの子」その言葉が心に深く沁みてくる。 そして、彼女の姿に打たれた人々が、少しずつ心を開く様子も感動的だった。
数々の試練が彼女を強くし、過去の自分を受け入れさせ、周囲との再絆を遂に果たさせたのだろう。人生に無意味なことなんてきっとないんだよね。

モンスターに続いて、シャーリーズ・セロンの力強い魂のこもった演技は、演じているというより衝き動かされた想いみたいなものが籠められていた。フランシス・マクドーマンドの熱演、脇のショーン・ビーン、リチャード・ジェンキンズ、シシー・スペイセクもそれぞれに手堅く持ち味を生かしている。

2時間ちょっとの間、1分足りとも時間を意識させない脚本や映像は見事で、
ニキ・カーロはセロンが熱望したほどの一流監督なのだということが納得できた。クジラの島の少女もぜひ観てみたい。
素晴らしい作品で、観る価値も大きいのは間違いない。 ただ私個人は、じんわりしたものの、覚悟したほど泣けなかった。必要以上に泣かそうという、わざとらしさがなかったのもある。でもそれだけでなく、裁判の収束がちょっと早すぎる・・・と感じたから。実際は収束するまでに13年の歳月を経ているのだから。

ありのままに存在するミネソタの大自然の、人間をまるごと包み込むような雄大さも印象的だった。 そして、ロイス・E・ジェンセンが立ち上がらなければ女性の権利確立の道は先送りにされていた。女性として彼女に心から感謝したい。
テーマ→映画レビュー / ジャンル→映画

シンデレラマン  Cinderella Man

2006–01–13 (Fri) 00:00
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希望から生まれたヒーローの実話


★★★★★★★



そこは大恐慌時代のアメリカ。 
輝かしい活躍は影を潜め、リストラされた敗北のボクサー
ブラドックは、何よりも大切な愛する家族を守る為、
日雇い労働を乞う毎日。その日雇いの口さえ得られるとは限らず、
家族はバラバラに暮らすしかない状態に追い込まれてしまう。



ヒーローになった男の、あまりにも完璧すぎる生き様・・・
でも私は、こんな男が存在していた事実に素直に感動していた。
彼が大切に想い、どんな状況の中でも守り抜くものが3つ有った。

 それは、家族 約束 人間としてのプライド

その時、その時を彼は賢明に誠実に生き抜いた。
男としてのプライドは捨てても、人間としてのプライドだけは
決して捨てることなんてなく・・・。

家族を守る為だけに闘った男が、人々の希望を背負った時
生き抜く意味、勝ち抜く意味の大きさを見付けたのかもしれない。
もう一度自分に賭け、私財を投げ売ってチャンスをくれた親友。
ブラドックはみんなの夢に応えたかった。そして自分を信じた。

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時代背景、家族愛、観衆の大声援、それが一気に下地となって、迫力あるリアルなファイティングシーンを一観客のごとく応援してしまった。

うーん、格闘家の妻って辛いですねー。だって、命賭けて闘う夫をひたすら見守っていなきゃいけないんですもの。ハラハラドキドキですわ。

『ミリオンダラー・ベイビー』で焦燥な気分になった後、またボクシングもの。こちらはストーリーが読めるけど、それでも断然こっち派です。

ラッセル、またグッジョブな演技。
『グラディエーター』のトレーナーについての絞った体も、
疲れきった風貌も、ブラドックを意識したものだったらしい。
闘うシーンでは一瞬、愛するマキシマス将軍のお顔もチラリと・・。
それにしても毎回の化けっぷりは職人技ですわ
アカデミー監督のロン・ハワードの優等生的な作品作りの中で
ラッセル&レニー<ちゃんのアカデミー俳優の共演は
ありふれた実話を、ハズレと感じさせない力量ありでした。
テーマ→映画かってに評論ww / ジャンル→映画

ジョゼと虎と魚たち

2006–01–11 (Wed) 00:00
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ごく自然に彼女は
空想の中の住人になった


★★★★★★






足が不自由なことで、お婆に欠陥品だと言われ、深夜や早朝に
お婆の押すバギーで身を隠して散歩するしかないジョゼ。
古ぼけた平屋は、空想の世界を映すジョゼの小さな世界だった。

 山積みされた本  本を読む為の小さな基地みたいな押入れ
 少女の頃から使っている小さな鏡台
 壁にペタペタ貼り付けた素敵な切り抜き
 レトロで可愛い雑貨  茶器のセット  ジョゼの服・・・


 空想は彼女の中で息づき、ジョゼの心の翼となっていた。

閉じた環境の中で、精一杯の情報収集、意固地なほどこだわりを持つジョゼを、ちょっと風変わりだと思いながら、彼女の美味しい手料理目当てにやってくる恒夫。ジョゼにとって、恒夫は空想と現実の狭間に迷い込んできただけかもしれない。

興味から始まり、寂しさを埋め、肌のぬくもりを感じ、想い出を重ねて空想と現実の住人はそれぞれの居場所へと帰ってゆく。

どちらがズルイかとか、ジョゼにとっても関係ないことなのかも。
恒夫のくれたリアルな現実はジョゼの好奇心をいっぱいに満たした。
彼女は淡々と、その空想と現実の狭間で暮らしていくのだから。

妻夫木聡が現実、池脇千鶴が空想の象徴だったとしたら
それは成功していたと思う。脇の個性的なキャラもマイナーさを
際立たせる存在感を醸し出していた。
ジョゼと同じ本、読んでみたくなった。
テーマ→日本映画 / ジャンル→映画

SAYURI  Memoirs of a Geisha

2005–12–12 (Mon) 00:00
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サクセスな芸者の恋物語


★★★★★☆ 





【Story】貧しい漁村に生まれ、京都の置屋に売られた少女千代。
境遇と売れっ子芸者初桃のイジメで沈んでいた千代に、アイスキャンデーを買ってくれた優しい紳士。その紳士に恋した千代は、ただひたすらに一流の芸者になれば
初恋の人と再会できると信じ続け、下働きも苦にならない日々だった。豆葉に見出された千代は、その神秘的な青い瞳と天性の魅力で、花街一の芸者に成長していく。


原作は、アーサー・ゴールデンのベストセラー、
Memoirs of a Geisha
スピルバーグ制作の元、芸者に対する誤解や偏見を取り去り
真の芸妓の世界に迫ろうと試みた作品だという。

しかし、冒頭の数分は日本語なのに、千代が置屋へ売られると一変・・。同じ国なのに、いきなり英語が飛び交い始めるのには驚いた。笑

チャン・ツィイーは、初恋のきた道でのうぶな面影をふと感じさせるような、半玉(舞妓)姿も初々しく、お座敷で舞う姿もさすがに美しい。

ただ、見せ場とも言える、お披露目での花魁張りの演出はというと・・。桜の舞い方がハンパじゃなく、なんだかちょっと鬱陶しい。ふとクロスしたのは『英雄 HERO』での、圧倒されるような枯葉の舞い方で、あのシーンを参考にしているのではなかろうか。

少女時代を体当たりで演じて好印象だった大後寿々香ちゃんとチャン・ツィイーの、ちょっとたれ目気味の瞳が似ているのもとても印象的。

ただ、コーン・リー、ミシェル・ヨーがサブメインということも有り
日本の花街とはニュアンスの異なる、アジア独特のアクの強い香りが
プンプン漂ってきそうだったのが残念。桃井かおりや工藤夕貴の存在感が淡ーく感じるようで・・・。

さゆりの恋する会長さん役の謙さんも、あの独特な発音のせいで、ラストサムライの時の演技と、どうも私にはダブってしまったのでした。ま、発音は、バットマン・ビギンズでもやっぱりそうだったけどね。

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そんな妙な点も多々あるけれど、衣装や小物は素晴らしく綺麗だし、雅な日本文化を伝えたいという気迫はとても感じられる。

ビジュアル的な美しさを楽しみ、ハリウッドな味付け加減を少々割り切ることが日本人としてこの作品を楽しめる秘訣ではないかと私は思うのでした。
日本文化への偏見を取り去ろうと試みてくれた姿勢に敬意を表し☆1個献上。
テーマ→SAYURI / ジャンル→映画

真珠の耳飾りの少女  GIRL WITH A PEARL EARRING

2005–12–08 (Thu) 00:00
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画家と少女の甘美なる至高の世界



★★★★★★★★★


静謐の画家と言われた、ヨハネス・フェルメール青いターバンの女 

この一枚の名画によって生まれた物語をスクリーンで観ていた私は、
ほんの数十秒でその世界に惹きこまれてしまった。
まず、薄明るい台所で野菜を切り分ける少女の姿が映し出される。
ざくざくと刻む音にいきなり五感を刺激されてしまう。
ただ、黙々と働く少女の立ち居振る舞いと無駄のない色彩に
何ともいえない心地よさを感じた。

極限に抑えられた色彩の中の繊細な光と漆黒の影。
そしてフェルメールだけが生み出せるラピスラズリブルー
差し色のごとき鮮やかさが、静謐な空間に過不足ない
崇高な色彩美を創りあげている。
美術も衣装も街も完璧に再現され、全てが完全なるフェルメールの
絵画の世界となって躍動する様子に感動を覚えてしまう。

誰かと共感できることは喜びである。
画家にとって少女に見出した類稀な色彩感覚は、
かつて経験したことのなかった共感であり、
存在によって高められる創造性は甘美な気配となって、
芸術に無知な妻の嫉妬を煽ることになってゆく。

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そして、なんと言ってもスカーレット・ヨハンソンの素晴らしいこと!

開ききらない蕾のごとき少女から一人の女性へと移ろう、
薄紙のようにデリケートな瞬間を見事に演じている。

退屈と捉えた人も居るだろうけど、私は大いに五感を刺激されてしまった。 
ただ、個人的にラストがピンとこなかったのは否めず-10


ワダエミが衣装を担当したオペラ『フェルメールの手紙 Writing to Vermeer』は、アムステルダムだけで公演されていたらしい。「神聖なる静けさ」をテーマにしたこのオペラも芸術の香り高き感じ。こちらでも上演してくれないかなぁ。
テーマ→映画レビュー / ジャンル→映画

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