スポンサーサイト

--–--–-- (--) --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ドラキュラ  BRAM STOKER'S DRACULA

2008–11–26 (Wed) 00:00
572.jpg

甦る魂の追憶

★★★★★★★★  動画

少女のとき、純粋に大好きだった童話。
ある日、幼心を覆す、一冊の本との出会いがあった。
それは、シャルル・ペローの「ねむり姫」
芸術的で美しい挿絵ながら、残酷な結末が描かれており
私の無垢な心は、その衝撃にただどんよりとしただけ。
ただ、その衝撃と挿絵の美しさ故に、その本は私にとって特別だった。
ディズニーに脚色されたハッピーな物語なんて綺麗ごとで
グリム童話の原作だって、えてして残酷なのである。


じっとりとまとわり付くような重たい空気が取り巻く夜の森 
ドラキュラ伯邸に向かう英国弁護士ジョナサンを乗せ
冥界からの使者のごとき不気味な馬車は彷徨う。
中世さながらの、トランシルバニア城の中の異様さは
あの「ねむり姫」にも通じるものがある。
あの時感じたなんとも言えない妖しい空気
おどろおどろしささえ感じる湿度の高い不気味な恐怖感
そして、その幻想的で寂びれたヨーロッパの情景がそこに存在する。


オズワルドとエリザベータの血ぬられた悲恋。
ミナと出逢ったドラキュラの悲痛なまでの魂の記憶は
その秘められた悲恋を呼び覚ます輪廻である。
これは400年にも及ぶ、悲しき純愛の物語。
それは、あまりにも残酷でせつない。


オールドマンの指先まで作り込み行き届いた怪奇で繊細な演技。
影絵のようなドラキュラの影の演出もなにか童話的でゾワゾワする。
ウィノナの咲きかけた可憐な花びらのようなデリケートさと芯の強さ。
キアヌの線の細い生真面目故の危うさ。
この三人&妖しく美しいサディ・フロストが見事にはまっている。
アンソニー・ホプキンスも、あーこの役ピッタリと思った。


光と闇にうごめく影。
漂うエロティックさとそこはかとない妖しさ
とこしえの夢と現実を夢想し彷徨う妖しい浮遊感
コッポラの作り上げた世界に終盤近くまで、すっかり捕えられ
これは一つの芸術なのだと位置付けることになった。


むむむ、しかし終盤のドラキュラの末路がなんだかちゃちいのだ。
堕ちてゆくドラキュラの末路はそんなものかもしれないけれど
それでも、ブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」を
コッポラは、また違った視点で見せてくれたと思う。
小道具や石岡瑛子さんのコスチュームの素晴らしさ
ルーシーの館と迷路のような庭園の優美さは印象的。
あのガラス張りのサンルームでお茶する光景も夢心地です。

Ophelia

2008–11–07 (Fri) 00:00
 

小川のふちに柳の木が、白い葉裏を流にうつして、斜めにひっそりと立っている。オフィーリアはその細枝に、きんぽうげ、いらくさ、ひな菊などを巻きつけ、それに、口さがない羊飼いたちがいやらしい名で呼んでいる紫蘭を、無垢な娘たちのあいだでは死人の指と呼びならわしているあの紫蘭もそえて。そうして、オフィーリアはきれいな花環をつくり、その花の冠を、しだれた枝にかけようとして、よじのぼった折も折、意地悪く枝はぽきりと折れ、花環もろとも流のうえに。すそがひろがり、まるで人魚のように川面をただよいながら、祈りの歌を口ずさんでいたという、死の迫るのも知らぬげに、水に生い水になづんだ生物さながら。 

シェークスピアの戯曲「ハムレット」を題材にした悲劇のヒロイン オフィーリア
オフィーリアの死はたくさんの芸術家によって美しく描かれているけれど
やはりミレイの最高傑作は素晴らしい 冥界の淵にありて川面に漂うオフィーリアの
儚く消え入りそうなその瞬間を 並々ならぬ情熱を込め 丹念に美しく描いている

millais4.jpg
John Everett Millais Ophelia (クリック拡大)                  

 | HOME | 

manuteriä

+ + + + + + + + + +

+ + + + + + + + + +
映画の感想 &
Potentialに響く音と映像
+ + + + + + + + + +

memo



映像+音は、一部を残し
順次削除予定です。

ひとつぶ →
ひとりつぶやきをぽつりと。




         

最近の記事

カテゴリー

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。