スポンサーサイト

--–--–-- (--) --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

永遠の少年

2010–02–08 (Mon) 00:00

4091912516.jpg  40913022.jpg
 

少女時代の愛読書
従姉妹のお姉ちゃんちで山ほどある漫画を読みふけり
その当時、最もセンセーションを覚えたのがこの二冊
少女漫画を芸術的にまで高めた金字塔であり最高傑作
「ポーの一族」と「風と木の詩」
ボーイズラブのはしりとも言われるけれど、巷にあるようなモノとは別格の
他が追随できない精緻なる美しさに貫かれた世界
それが不朽の名作たる所以である

どちらも声変わり前後の少年たちの異国の物語であり 
「風と木の詩」でセルジュとジルベールが
ラコンブラード学院で賛美歌を歌う姿は汚れのない天使のようだった
きっとその声は透き通ったボーイソプラノだろうと想像できた
小鳥のような美声を持つ、限られたトクベツな瞬間を生きる少年たち
私がボーイソプラノに惹かれるルーツはこの二作をはじめ
「アロイス」「トーマの心臓」など、この巨匠たちの作品にある
もっとも、Liberaの天上的な世界に抗う内容もあるけれど
萩尾望都さんの初期の作品のデリケイトな青さ故の刹那な世界に惹き込まれ
竹宮惠子さんの描く、人間の強さや美しさに圧倒されることも多かった

彼らは性別を超え、あるいは時の概念を超えて存在している
危うく繊細な硝子細工のような感受性と残酷さを併せもち
生そのものにもがき、受け入れるべきを受け入れる
存在そのものが抗いがたく美しい

永遠の時を旅するヴァンパネラ ポーの一族  
幻の薔薇の世界の住人 永遠の少年であり少女
エドガーとその妹メリー・ベル、そしてアランの足跡が
薫り高き詩を綴るように描かれている

Neitsytでエドガー・アラン・ポーの詩を紹介したことに繋がるのだけれど
萩尾望都さんが、ポーを意識したことは言うまでもなく
ポーの幼妻、ヴァージニア・クレムに捧げた詩「アナベル・リー」が
メルー・ベルの由来とも言われている
エドガーが病弱な妹、メリー・ベルをどれほど愛しんだか
ポーが、ヴァージニアを「sissy(妹)」と呼んでとても愛していたことに
重ねられていると思うと、物語に温かな血が通い始めたような気さえする
アナベル・リーは、ポーの一族とも重なる物語
そして、「インタビューウイズバンパイア」を観たとき
どう見てもポーの一族の影響を感じずにはいられなかった
でもあの耽美な世界観とは似て比なるものであった
こちらでは現代訳を・・・


アナベル・リー

幾年も幾年も前のこと
 海の浜辺の王国に
乙女がひとり暮らしていた、そのひとの名は
 アナベル・リー――
そしてこの乙女、その思いはほかになくて
 ただひたすら、ぼくを愛し、ぼくに愛されることだった。

この海辺の王国で、ぼくと彼女は
 子供のように、子供のままに生きていた
愛することも、ただの愛ではなかった――
 愛を超えて愛しあった――ぼくとアナベル・リーの
その愛は、しまいに天国にいる天使たちに
 羨まれ、憎まれてしまったのだった。

そしてこれが理由となって、ある夜
 遠いむかし、その海辺の王国に
寒い夜風が吹きつのり
 ぼくのアナベル・リーを凍えさせた。
そして高い生まれの彼女の親戚たちが
 とつぜん現れて彼女を、ぼくから引き裂き連れ去った
そして閉じこめてしまった
 海辺の王国の大きな墓所に。

天使たちは天国にいてさえぼくたちほど幸せでなかったから
 彼女とぼくとを羨んだのだ――
そうだとも!それこそが理由だ
 それはこの海辺の国の人みんなの知ること
ある夜、雲から風が吹きおりて
 凍えさせ、殺してしまった、ぼくのアナベル・リーを。

しかしぼくらの愛、それはとても強いのだ
 ぼくらよりも年上の人たちの愛よりも
 ぼくらより賢い人たちの愛よりも強いのだ――
だから天上の天使たちだろうと
 海の底の悪魔たちだろうと
裂くことはできない、ぼくの魂とあの美しい
 アナベル・リーの魂を――

なぜなら、月の光の差すごとにぼくは
 美しいアナベル・リーを夢見るからだ
星々のあがるごとに美しいアナベル・リーの
 輝く瞳を見るからだ――
だから夜ごとぼくは愛するアナベル・リーの傍に横たわるのだ
おゝ、いとしいひと――我が命で花嫁であるひとの
 海の岸辺の王国の墓所に――
 ひびきをたてて波の寄せくる彼女の墓所に。


- 訳 加島祥造 -




ジョッシュが精悍になってなんとなくセルジュっぽい

 

 | HOME | 

manuteriä

+ + + + + + + + + +

+ + + + + + + + + +
映画の感想 &
Potentialに響く音と映像
+ + + + + + + + + +

memo



映像+音は、一部を残し
順次削除予定です。

ひとつぶ →
ひとりつぶやきをぽつりと。




         

最近の記事

カテゴリー

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。